セックスは高度なコミュニケーションと言うが、セックスしたからって身も心も通じるわけではない。
アダルトショップでバイトをしていて、アダルトグッズのレビューを書く仕事をしている私は、セックスコラムを読む機会が多い。
セックスについての質問コラムの場合、騎乗位のコツとかフェラチオのコツとか
どうやったら中イキできますか、といったものがどのサイトも必ずある。
そして、だいたい似たような回答が載っている。
そして、そういった質問をネット上でも対面でもされるという方々の対談記事を読んでいたら
「そんなもん、相手に聞け!!」
って怒ってた。
めっちゃ笑った。
コツって相手に聞かないとわからないわけじゃないのだけれど、そういうのを含めての『セックスはコミュニケーション』だと思ったので、今回はカップルのコミュニケーション不足について書いていきます。
男性が不満を抱いているという話は聞いたことがないのですが
女性は女子会をすると高頻度で彼氏への不満を言い散らしていきます。
女性の方にお聞きしますが前戯中に「そこ、クリじゃない」って思ったことありませんか?
その中で「そこクリじゃないよ」って指摘したことのある人、いますか?
ほとんどいないと思います。
女性はセックス中に気持ちよくなくても演技をするくらい、男性を立てるからです。
それがセフレ、一夜限りであってもです。
そんな女性は、彼氏にも言いたいことが言えないのです。
寧ろ、好きな人だからこそプライドを傷つけたくなくて言えないことが多いのです。
そして、いつまで経ってもクリじゃないところを触られて気持ちよがってる演技をし、自分の演技だけは上達していきます。
しかし、本当は彼だからこそ、長く付き合っていく相手だからこそ言わなければならないのです。
お互い、言いたいことが言えなければ、セフレと同じだと思いませんか?
セフレなら、今夜だけの相手なら、言わなくてもいいやとなるのが本来の形だと思うのです。
長く付き合っていると、そういった不満(フェラや騎乗位が上手にできてるか・演技をしなければならない)からセックスレスになったり
ストレスの元となり、不満が言える他のことでひどく当たったりする事になる。
セックスは高度なコミュニケーションだとは言うが、それは、セックスをすれば身だけでなく心も通じ合えるという意味ではない。
セックスのことも言い合えるようになって初めて、その高度なコミュニケーションがはかれていると言えるのではないだろうか。
自分の不満を受け入れてもらえなければ、その後どうあがいても別れが待っていると思った方がいい。
お互い、というと怒る人がいるかもしれないけれど
『その歳』まで独身恋人なしという人は
「相手の嫌なところを改善してほしいとは思うが言えない(嫌われたくない)」
「相手を減点法で見てしまい、言うほどの労力を使うほどの相手ではなくなってしまう」
などの、何かしらの理由があったりする。
私も、話し合いは嫌いだ。
相手を責めている気分になるし、こっちも責められている気になる。
日本人は特にできるだけ穏便に済ませたい人が多いであろう。
そうなるとやはり、言わないが得策。
でも不満はあるから察してほしいし、察してくれないなら別れる、ということになる。
しかし、そろそろそういった恋愛をしていられる年齢ではないと思い始めるのが20代半ばではないだろうか。
今までと同じことをしていれば、今までと同じ結末になることくらいは容易に想像できる。
では、どうすればいいか。
最初に脳に刷り込ませる言葉は
自分の理想とする完璧な人など今は存在しない。作るのだ。
自分の理想の恋人像というものを持っているから、理想と違うことをされると相手に不満を持つわけですよね。
よく「良いと思う人はすでにパートナーがいる」と言うけれど、それは良い人に育てられているから。
そのパートナーからしたら誇らしい話ですね。
良い女は、良い男に育てるだけの力を持っています。
恋は育成ゲームであると知っているのです。
本当にその人と一緒にいたいと思っているのなら、話し合いは避けられないし
どれだけ話し合っても直らないから別れたカップルだっている。
話し合ったからって幸せになると保証はできないけれど、自分が全力でその恋と向き合ったことは必ずプラスになる。
たまに、『理想の人に出会えた』とか、『ケンカしたことない』とか言うカップルがいるけれど
それでも、話を聞いていたら、『直してほしいところは言っている』というのが本当のところだったりする。
ケンカはしたことはないが、話し合いはするというのがミソ。
シンデレラストーリーのように、良い人と巡り合えてそのまま結婚なんて普通あり得ない。
現実を見ろと言われて、意味もわかるしできることなら(それで幸せになるなら)
そんなこと今からしてるし、既にしているだろう。
現実があまりにつらいから理想を求める、というところはあるだろう。
それは誰もがあるところだろうけれど、いつまでもそんな人を探していては減点法で人を見る癖がついてしまう。
自分が今年度の東京大学に受かることがほぼ不可能なのと同じくらい、理想の人に巡り合えないなら
来年度の東京大学に受かるために勉強をするのと同じように、理想の人に仕立て上げてしまう努力をすればいいだけの話。
世の恋人たちはもっと、セックスの不満すらも言える間柄になっていこう。
立ち上がれ、日本人!